大韓帝国皇帝・高宗は「日本が退位させた」のか――「山川の歴史教科書」に書かれた“不可解な一文”(後編)
新城道彦
大韓帝国の高宗は1907年にハーグ密使事件を起こした。これに関連して高校の教科書『詳説日本史』(山川出版社)には 「⽇本は、この事件をきっかけに⾼宗を退位させ」たと記されている。事件の直後に⾼宗が退位したのは事実だが、それを⾏った主体が「⽇本」だったことを⽰す⼀次史料を筆者は寡聞にして知らない。そこで、前編では当事者の史料をもとに退位に⾄る経緯を整理し、後編では教科書の史料的裏づけについて検証した。
新潮社Foresight
新潮社
https://www.fsight.jp/articles/-/51161