『源氏物語』における冷泉帝の罪について
『源氏物語』に登場する冷泉帝を取り上げ、作中で描かれる冷泉帝の「罪」の内容について論じた。先行研究の見直しを行い、冷泉帝の源氏に対する「孝」の実践が源氏の栄華を実現させていくという構図のうちに、日本において受容された「孝」思想と天命思想の論理が物語中で利用される在り方をみた。
『東京大学国文学論集』
東京大学
第12号