大槻平泉の研究 ー経世論と養賢堂学制改革ー
本研究では、大槻平泉の経世論、および彼が学頭として主導した仙台藩校養賢堂の学制改革に着目し、その思想的背景について考察した。平泉著『経世体要』には、国内外の状況を危惧し、儒学や蘭学を学ぶ必要性を説いた。学頭となった平泉は、こうした危機意識から、藩校を「御用」に立つ人材育成の場と考え、儒者からの反発を乗り越え、より実学的な学制改革に取り掛かったのであった。
国際基督教大学大学院アーツ・サイエンス研究科