ナチス期および戦後期におけるドイツの弁護士政策 矢島基美・小林真紀編『滝沢正先生古稀記念論文集「いのち、裁判と法-比較法の新たな潮流」』所収
荒井 真
本稿では、自由弁護士制度のもと弁護士数が過大となると、ナチス政権下でユダヤ人弁護士の排除をはじめ、弁護士の認可制限及び定員制が導入されたことを示し、さらに戦後も、地元弁護士の利益のため、ナチスにより追放された弁護士、占領地からの避難弁護士、女性弁護士等は、弁護士認可に際して差別され続けたこと、反対に、ナチス関係者で弁護士職から排除された者も、地元者であれば優先的に認可されたことを明らかにした。
pp.208-228(20p)
三省堂