『続古事談』写本(フェリス女学院大学附属図書館蔵)の翻刻と国語学的私注〈2〉
勝田耕起
続古事談の語句の一つ一つについて日本語史的に考察した。音韻史では漢字音、連濁、連声、開合等、文法史では助詞の用法、動詞のテ形副詞化、動詞と文型、語彙史では動詞の自他、複合語、和製漢語、漢字の音訓、意味変化、文字表記史では用字、異体字、変体仮名と漢字の草体の形に起因する本文改変(異同の解釈)の問題、歴史的仮名遣い、古辞書和訓の濁声点、合点などに言及し、総合的に言語資料としての価値を探究している。
玉藻
56号