移行期における賠償と開発の結合―正義のカスケードか、ハイジャックか―
2000年代以降、圧政や紛争を経験した国において、被害者に賠償を継続的に提供する政府が増えた。本論文では、その要因について、国際アクターと国内政治エリートの相互作用から理論的説明を試み、「開発中心の賠償」と呼ばれるアイディアが国際的に普及する過程を示した。さらに同アイディアが影響を与えた国として、モロッコとコロンビアを取り上げて事例分析を行った。
『国際政治』
日本国際政治学会
第194号