トランスナショナルネットワークの構造とその決定過程―被害者補償要求ネットワークを事例に―
国際関係論では、アクターの行動を制約・促進する国際規範に注目し、その生成や普及が研究されてきた。特に人権分野では、NGOや国際機構などによる越境ネットワークが注目されてきた。本稿では、「機会の国際的分布」の概念を導入することで、重大な人権侵害の被害者に補償を要求する越境ネットワーク(被害者補償要求ネットワーク)を事例に、構造の特徴と、それを持つに至った過程を明らかにした。
『国際交流研究』
フェリス女学院大学国際交流学部
第16号